税理士紹介サイトって実際どうなの?メリットとデメリット【動画解説付き】

税理士紹介のWEBサイトとは

今回も税理士事務所のWEB戦略について考えてみます。

まず検索エンジン(GoogleやYahoo!)を開いて、「税理士」と入力し
検索してみてください。

すると、多数のリスティング広告が表示されるかと思います。

その中に・・・・
「税理士事務所の徹底比較サイト」
「貴方にピッタリの税理士を紹介します!」
といった広告があるはずです。

このようなサイトを私は紹介WEBサイト(比較系WEBサイト)と呼んでいます。

今やあらゆる業界や商品向けの紹介サイトが溢れています。
今日はその紹介サイトに税理士が登録するべきか否かを考えてまいります。

税理士紹介ホームページのメリット・デメリット

まず、紹介WEBサイトのビジネスモデルを理解しましょう。

税理士の紹介WEBサイト(比較サイト)のビジネスモデルは初年度顧問料の
〇%をサイト運営会社に税理士事務所が支払うというモデルです。
(70%くらいが相場のようです)

例をあげると、
月次顧問2万円、決算15万なら 39万円×70%を一括で払うことになる
というモデルです。

1.紹介WEBサイトに見込客が訪問
2.見込客は自分に合いそうな税理士を選んで、問合せ
3.紹介WEBサイトより税理士のもとに問合せがあったことを報告
4.問合せ内容を参照したければサイト運営会社と契約して、費用を支払う

ザックリとですが、これが紹介WEBサイトから見込客を紹介してもらう
までの一連の流れです。
※紹介サイトによっては1件の問合せにつき、〇〇円という費用体系もあります。

費用は前払いが多いため、事務所のキャッシュフローを考えると結構キツイという声も多いようです。

一方で紹介WEBサイトに自社を掲載するメリットは「紹介サイトの集客力により、見込客が自社を見つけやすくなる」という点にあります。

通常であれば自社のホームページに見込客を呼び込むためには・・・

  • SEO対策
  • リスティング広告などWEB広告

以上2つのWEBプロモーションを駆使する必要があります。
紹介サイトを使えば、これらの対策を必要とせずに見込客を集客することが可能となるわけです。

次に(費用を除いた)デメリットを考えてみましょう。

紹介WEBサイトには様々な税理士事務所が紹介されています。
つまり競合が山ほど載っているサイトに皆さんの事務所が紹介されることになります。

税理士の仕事は無形サービスです。つまり購入(契約)前にサービスの良し悪しが分かりません
契約前に見込客が税理士を判断する材料がとても少ないことになります。

よって見込客は顧問料などの価格で判断することが多くなるでしょう。

このように価格に優位性を持つ税理士事務所でないと紹介WEBサイトから見込客を集めることは難しくなるかもしれません。

紹介WEBサイトに掲載すべきか否か

では結局、税理士事務所は紹介WEBサイトに掲載すべきなのでしょうか。

私個人としては次の点が明確であれば「Go」だと考えます。
価格および価格以外に優位性、特長がある税理士事務所である

上に挙げた紹介WEBサイトのデメリットから鑑みるに価格優位があると数ある税理士事務所から選ばれやすくなることは言わずもがなです。

さらに「●●業界で多数の実績」といった業界を絞る、エリアを絞る、サービス分野を絞っていることが重要となるでしょう。
価格以外に選ばれる理由を作るためには特定分野での実績となるからです。

もし皆さんの事務所が特定分野に長けていることをWEBや事務所紹介で打ち出していない場合は、紹介WEBサイトへの掲載は見送った方が良いでしょう。

今回ご紹介したように自社の状況に合わせて最適な手を考えることがWEB戦略においては重要です。

コラムの内容と若干異なりますが、動画でも解説しています。

執筆者紹介

福田英明
福田英明
株式会社FIS DESIGNS  代表取締役
セミナーBOOK株式会社 代表取締役副社長

独立前は、「楽天ビジネス」にて税理士事務所を
中心に士業事務所を担当。
2013年に税理士特化型WEB制作会社FIS DESIGNS
の代表取締役に就任。
300事務所以上の税理士事務所のホームページ制作や、
WEBコンサルティングに従事。
2019年に、税理士向けセミナーポータルサイトの
「セミナーBOOK」の創立に参画。
税理士向けセミナー講演も多数行い、税理士事務所のWEB戦略推進に
日々邁進している。